願いは透明なままで。



「へっ!?え、ええええーーーー!?!?」




びっくりして体が固まった。...だって、怪我してるんだもん!!




「あの、大丈夫ですか...?あ、手当てしますよ!動かないでくださいね!」




私はいつも持ち運んでる救急箱を出した。お母さんが看護師さんだからこんなの余裕のよっちゃん☆じゃなくて…。




手さばき上手いなこいつ。何も言わなくてもやってくれるとか。こんな女も居るもんだ。




「いたっ...」





「ごめんなさいっ!!でももう少しで包帯巻き終わるので...!」




「ごめん。わざわざありがとな。学校遅刻するぞ...早く学校行けよ。お礼は今度するから。」




と男の人が立ち上がった。...けど私の方に倒れてきた。




「どうしましょ、骨折れてますよね、私の肩に腕まわしてください!私家近いのでとりあえず私の家に行きましょう!」




正直良い人だと思った。知らない人がいきなり怪我の手当てして、家まで入れてくれるとか。




「ごめん...」俺はそれしか言えなかった。



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