私とあなたは恋愛恐怖症。
暗い夜道を歩きながらやっぱり彼女のことについて気になった私はもう一度聞いてみることにした。

「ねえ」

「ん?」

「圭人ってさ、なんでモテるのに今まで彼女いたことないの?」

「あー、それ、昔聞いてきたことあるよな笑 中学生とかなつかしーそういえば文化祭とかさ「おい」

「ん?」

「話逸らしてごまかそうとしないでよ!」

「チクショー見破られたかー笑」

「バレバレだよ笑」

「んー、なんて言うんだろ、好きな人がいるからかな」

「え、誰?」

「教えるわけねーだろ!」

「えーケチー」

「うるせーなー!どーせ俺はケチな男だよ!笑」

いつも一人で帰るこの道は暗いし嫌いだったけど、圭人が笑わせてくれるおかげで今日はちょっぴり楽しい帰り道になった。
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