私とあなたは恋愛恐怖症。

「あっ、カンナ」

「ごめん、待った？」

「ううん、今来たところだよ」

「そっか。で、話って何？」

「…実は…彼女にこんなこと言うのはものすごくかっこ悪いってわかってるんだけど…」

「何？私、ちゃんと聞くから話して？」

「…お金を…貸してほしいんだ」

まさかのまさかだった。咲の予想が当たった。

「いくら欲しいの？」

「いくらとかじゃなくて、カンナが出せる額でいいんだけど…」

私の彼氏は大学生からお金を取ろうとしている。そう思うと腹が立った。

やっぱり先の言う通り。こんな男とは別れるべきだった。

「純、あのさ」

「ん？」

「こんなこと言いたくないんだけどね、今しかないと思うから言うね」

「うん」

「アンタって男はクズだね！！」