桜色






「かーけーるーくんっ
何してんの……?」





ん…
この声…
ゆっくりと瞼を開く
あー
帰って来たんだ…



「ゆーちゃん
はよ……」







「おはよ〜
でその子誰?」


ん?
隣にいる女の子
あー…

「分かんない?」


「はぁっ?」


ゆーちゃんのこんな顔久しぶりに見た〜
あまり開いてない目をこする



「誰だろ〜」




「誰かわからんやつとy…ムゴッ「しー…」




隣でもぞもぞと動き出す 女子1
上半身を上げ目をこすり出す





「キャーーーッッ」




いきなり響いた声に2人でそっちを見る



「どしたの?」



ゆーちゃんが近づいていく

「いやっ……やっ………」

ゆーちゃん…
君を怖がってるんじゃないかな…
かなり怪しいからね
君……

「来ないで…」

ほらぜったいダメだよ〜
見た目も怖いしさ…
女の子は…
ぎゅっと優しく抱き寄せた

「大丈夫、大丈夫…」

背中をとんとんと叩く



「やめてっ…」

とんと突き放される
おぉ…
珍しい……


「ありがとうございましたっ…」

慌ただしい足取りで保健室を出て行く女1
出て行ったあとゆーちゃんと目を合わせる


ぷはっはははは



「そんな笑うなよ…」
< 10 / 204 >

この作品をシェア

pagetop