桜色

-mirei


















潮の香りがはなについた


「はるか」






「おはよ
みれい…」














目を開いた先
光に包まれた彼の姿があった













体を起こす
目の前に広がるのは海…

ここ…



来たことがある…














ん……
「ここって……」









「そう…
ここ
俺の「遥のパパが眠ってるお墓……」」















家族で毎年きている場所…
パパとママと征兄と玲二で……



大きなお墓
大きな争い…














漣家のたくさんの人が
あの日亡くなったたくさんの命が
眠る
お墓だ



「何でここに…」














「知りたいんだ…
あの日何があったのか…
父さんが死んだ理由が…」






彼の真剣な顔に圧倒される



「わたしも聞いた話なの…
ただ
私の生まれた日
漣家と世界の大きな組織が関わった大きな争いがあった



そして















私のお父さん.お母さん…
遥のパパ……
漣家のたくさんの人が
命を落としたって



それしか…









私は悪魔の子だって……」




体が震えだす
息が荒くなる…










-haruka

「みれいっ!
美麗……」



震える彼女の体をおさえる
視線が合わない














「なんで
こんな所にいるの…
天堂の坊ちゃん…」



聞いた声
気まずそうな顔をした彼女の傅役が立っていた
天堂…
その名字に反応してしまう
この人知ってる…
全部


「あなたこそ…」






「私はただの墓参り…」













「まだ早いでしょ」





「今年は忙しくてこれそうにない
てかさ
美麗ちゃんの彼氏なら分かっててほしかったな





ここ
美麗ちゃん連れてきちゃダメな場所
第1位…






車あるから早く帰るよ」
< 113 / 204 >

この作品をシェア

pagetop