桜色
〜kakeru


「かける〜
そんな怖い顔しないでよ〜」




隣で笑う男





「そんなに考えてたって
どーにもならないからっ」





「俺はおりるよ…」






ピュー


これから夏が始まるっていうのに冷たい風が走り抜けた

「何言ってるの
先代の頼みだよ?」


そういうところしっかりしてるよね…



「それだけ言うなら
俺は今の場所からいなくなってもいい…
絶対に受け入れたくない…

あの子をうr……「裏切れない?



なにいってるの?
もう裏切ってるじゃん…」



男は狂ったように笑い出す



「守りきれなかった時点で…
君は未…「黙れ…」



自分でも驚く…
こんな声仲間に向けたことなんてなかった…




「あはは
ごめんごめん
言いすぎちゃった〜
かける、ま あそこ行ってから話そっ…」




男がさす方向にはいつもの…
あたたかい場所があった




〜mirei




「中谷さんは座っててっ!!」


ガラガラっ
がシャン

小麦粉が舞っている…
中谷さんの笑み
ぁあ人間て
呆れるの通り越したら笑うんだ…
そんなことを一人で思っていると手が差し伸べられた
それを真っ白な手で取り立ち上がる…
仲谷さんにいつものお礼に料理を作ってあげようと思ったけど…
何を作っていいのやら…
で、材料を用意したものの…
この有様だ…

はぁ…

「あー
俺、餃子がいいな〜」

中谷さんの言葉にすぐさまレシピ本を開いた
あっ
いけそう!

すぐさま材料を冷蔵庫から出す
ひき肉ー
ニラー
塩胡椒ー
餃子の皮ー

ん?
餃子の皮なんて普通家にある?

ちらっと中谷さんの方を見る
んっ?と雑誌からすぐに
目を離しこちらを見た…
もうっ…

まぁいいやっ
せっかくリクエストしてくれたんだしっ
がんばんなきゃ!
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