桜色
VI
16年
「遥。」
振り返るとそこにいたのは息を荒げた青だった
「俺も行く。」
「遥はダメ。」
「なんで。
俺は美麗を危険な目に合わせたくない」
まっすぐな目
「私はずっとこういう時1人だけ守られてた。
私だって皆を守りたいの。
私、漣 愛兎の子供よ。
漣の一員なのに…
今まで何もして来てない
もういやなの…
何もできないのは………」
……
沈黙
「分かった。
ただし俺も一緒に行く…
俺は美麗を守りたい。」
2人で門の先を見る
手を繋いだ……
「ここにいたら危ないよ。」
初めて聞く声だった