桜色

引っ越し















だだっ広いリビングに置かれた数個のダンボール



こんなに広いところ用意するかな…
娘一人に…


まぁ…
パパならやりかねないか…






「美麗ちゃ〜ん
これどこ運ぶ?」




昔からそばにいてくれる中谷さんがお隣に引っ越してきてくれるらしい
少し安心…
本当は3人で暮らす予定だったのに…
両親は実家から離れられないから私一人




「二つ目の部屋で〜」




私よりもせっせと働く中谷さん
パパにもたくさん使われてかわいそうだ


「中谷さんもここで暮らせばいいのに…」


そんな言葉が漏れる
それを聞いた中谷さんが苦笑いをした


「そんな事したら湊さんに殺されますよ…」




パパ…
物騒だよ…





「そっか…」




〜〜〜〜
〜〜〜〜




何とか片付けも終わった
中谷さんが組み立ててくれたベッドに入る
シンと静まり返った部屋
真っ暗……



靴を履く音が聞こえる




「中谷さん…」








「はい?」




読んだらすぐに来てくれた





「s…………」





.
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