桜色
中に入ると何故か皆
私の名前を知っていた
中谷さんは流石に表の入り口からは入らない
あの時と同じところから入るのかな…
二階に普通に窓から入ってきたしね
あの日…
今日スーツケース持ってたけど大丈夫なのかな
まぁ大丈夫か…
階段を少し登った時
二階の扉が開いてすばるが出てきた
「いらっしゃい
美麗ちゃん」
すこーし苦しそう…
服を少しめくってみた
「美麗ちゃん?!」
あざ…
にもなってない…か
殴られたのかな
少しさすってみた
そんなにたってなさそうな感じ
「美麗ちゃん…」
恥ずかしそうな声に自分のしていたことを思い出しすぐに放した
「ごめん…」
「うんん」
少しだけ笑うと扉の前を開けどーぞと言った
入ると中谷がそこにいた
「中谷さん…」
「で、3人さっきの続きだけど
美麗ちゃん体弱いから、濡れたり汗かいたり
まぁ何かあったときは必ず着替えさせて
お風呂でもいい…あるんでしょここに
で、送り迎えは絶対私がやる…
美麗ちゃん俺ね…
仕事がたくさん入ったんだ…
でも絶対1人にはしないし帰ってくるから俺が迎えに来るまでここにいてくれないかな…」
私に近づいてきて耳元でそう囁いた
仕事…
漣関連…
何かあったのかな…
あの日もそうだった…
いやあの日はいきなりだったっけ…
「なぁ…
お前ら
美麗1人にすんなよ?」
殺気が少し混じったその声に3人の背筋がピンと伸びた
何でここなの…
中谷さんでてっちゃった…
「美麗ちゃん…」
すばるが近づいてきた
「うん…?」
「座って」
あのソファーに座ると奈緒が入れたカフェオレが出てきた
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