桜色
中谷さんに声をかけられ車から降りると山の中だった
私の手を引きながら奥へと進んでいく
私…
この道知ってる?
見覚えがある…
話しかけようとするがそれを許されないような空気が流れていた
この道…
そうだ…
「やだっ…」
思いっきり立ち止まる
振り返った彼は優しくそれと少しだけ困ったような笑みを浮かべなおも…
私の手を引いた
半ば引きずられる状態の私
空には月が輝いていた
赤い屋根が見えてきた
レンガの壁…
「いやだっ…」
今度は手を振りほどく
逃げ出したって構わないでも…
そんな目で見ないで…
グリーンのくせに…
「今日は湊さんからの言いつけです」
さっきと同じ表情を貼り付けている目の前の男
そんなこと言ったって…
ここには誰もいないでしょ…
そんなこと言ったら私が嫌がる理由もないけど
幸い窓はまだ見えない…
いない…
いないいない…
もう
誰もいない
「いない…」
「いる…」
「入りたくない…」
「星夏さんはもういない…」
「いやだ…」
あの場所に足を入れるのも…
空気を吸うのもいやだ…
くいっと少し手を引っ張られるが踏ん張る
「しょうがないほどわがままなご主人様だ」
、
私の手を引きながら奥へと進んでいく
私…
この道知ってる?
見覚えがある…
話しかけようとするがそれを許されないような空気が流れていた
この道…
そうだ…
「やだっ…」
思いっきり立ち止まる
振り返った彼は優しくそれと少しだけ困ったような笑みを浮かべなおも…
私の手を引いた
半ば引きずられる状態の私
空には月が輝いていた
赤い屋根が見えてきた
レンガの壁…
「いやだっ…」
今度は手を振りほどく
逃げ出したって構わないでも…
そんな目で見ないで…
グリーンのくせに…
「今日は湊さんからの言いつけです」
さっきと同じ表情を貼り付けている目の前の男
そんなこと言ったって…
ここには誰もいないでしょ…
そんなこと言ったら私が嫌がる理由もないけど
幸い窓はまだ見えない…
いない…
いないいない…
もう
誰もいない
「いない…」
「いる…」
「入りたくない…」
「星夏さんはもういない…」
「いやだ…」
あの場所に足を入れるのも…
空気を吸うのもいやだ…
くいっと少し手を引っ張られるが踏ん張る
「しょうがないほどわがままなご主人様だ」
、