恋色風船
ドラマや小説でしか目にしたことのないシチュエーションを、麻衣はスリルとともに体験したいだけだ。


そうして林は、首尾よく若く美しい女を手に入れようとしている自分の手腕が、誇らしいに違いない。



でも、しょうがない。


部屋に入るなり抱きすくめられた腕の中で、麻衣は最後のいいわけをする。


こんなに完璧に酔わされたんだから・・・・
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