恋色風船
忙しいなら忙しいで、恋人を喜ばせる、あるいは、可愛いおねだりに応える努力、があってもいいはずだ。


最近、行く店がルーチンになっているのは、事実だ。

ついでに言えば、ホテルも、ベッドでの手順も、しかり。


ならばと、麻衣が行きたいレストランをリクエストしてみても、
「アクセスが悪い」とか「クライアントにかち合うかもしれない」とか、そんな反応ばかりだ。



「・・・やっぱ、経営者クラスの人に会うからさ、神経つかうよ。
若造だからって、ナメられるわけにいかないし・・・」
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