恋色風船
「・・・来週、帝国ホテルで打ち合わせを・・・えぇ・・」


林は企業を顧客に、プログラム開発をする会社を経営しているらしい。

「コンサルティングや情報処理も手がけてるけど」

以前、そんなことを話してくれたものの、麻衣に具体的な内容などさっぱりだ。


麻衣にわかるのは、目の前にいる男が、風采もよく、金と権力を持っているということ。



ぜいたく。

よく、その言葉が頭を占める。

そう、なんて、ぜいたくなんだろう。
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