流れ星


「夜、流れ星みれた~?」




私、栗原美琴(くりはら みこと)は
大学2年生の夏をむかえております



学食でごはんを食べる



「結局寝ちゃって見れなかったんだよね~」

「みーちゃんは見れた?」



お隣でお話ししているこの子は
小学校からずっと一緒の幼なじみ
古川音葉(ふるかわ おとは)





「音葉はいつもそうじゃんか!」


「私はもちろん見ました~」



そしてお願いごとも…



「そっか~みーちゃんは見たのか~」


音葉はほぉほぉと頭をこくこくする



「でも、みーちゃんお願いすることあるの?」



もちろん私にだってお願いごとのひとつやふたつあるに決まっている





「そりゃ~あるでしょ!」





いや。ひとつやふたつじゃないか
たくさんあるか…




「でも、みーちゃんは何でも知ってて~何でもできて~頼りになるお姉ちゃんだからお願い事しなくても大丈夫そう!」






音葉さん



それこそが私の悩みなのですよ








わたしは長女として生まれて
高校1年生の弟と小学3年生の妹がいて
どこにいっても小さいときからお姉ちゃんで

自分がやらないとって思って生活してきたから




なんでもできる

とか

しっかりしてる

とか

一人でも大丈夫

とか


言われ続けて…………






誰にも言わないけどそれは実は結構な悩みだったりするのです





さらに性格もサバサバしていて
男の子にもモテません



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