そばでいつも…

ギリギリで教室に着き、椅子に座った。と、同時に乃愛があたしの方に来て不安そうに聞いてきた。

「沙柚璃??俊太クンどぅだった…?」

少しの沈黙…

あたしは、笑顔で親指を突き出した。
笑顔なんか本当は出ないはずなのに…

「良かったぁ!!本当嬉しい!ありがとね。沙柚璃♪」

乃愛は、すごく喜んでいた。
これでいいんだなぁって思った。

「いえいえ!!!」


昼休み。

「優衣～!!お弁当食べよっ!!」
いつものように優衣を誘った。
お昼は、いつも2人で食べている。乃愛は、お昼はほかの友達と食べているから。

「うん…。あと、沙柚璃に話したいこともあるから。
　職員室寄ってから行くね。」
と言い、優衣はさっさと職員室へ行ってしまった。

あたしは、すごく不安に思っていた。
最近、乃愛とばっかり居たし…
優衣の話なんかあんまり聞いてないし…
思い起こせば、優衣にとっても悪いことをした。と後悔している自分がいた。

不安なまま、食堂で優衣を待った。
10分後…優衣は、お弁当を持ち、あたしの所に駆け寄ってきた。

「待たせてごめんね!!」
ちょっと息が切れていたので走ってきたんだろう。

「大丈夫だょ★さぁ！食べよっか!」

今になって思うけど、あたしのこと優衣はどれだけ理解してくれていたんだろう。