手を伸ばせば、きっと。
「創世は今年ももちろん全国大会行く。そんでもって優勝するから、絶対!」
「うん!応援するから!」
「…なんか、俺らの会話、兄妹って感じしないよな」
その発言に私は凍りついて、何も言えなかった。
「冗談冗談!真に受けんなよ!」
「うんっ…」
「華純は、部活は?」
「茶道部なの」
「…お嬢様だろ?」
「だからそんなことないよ!」
「休み期間は活動してないのか?」
苦笑いをしながら頷くと、悠都も同じく苦笑いをした。
「運動しないのに何でそんな細いの?」
「え!私、全然細くない!」
「細いって。もっと食えよ」
「いっぱい食べてるもん!」
「じゃあもっと」
「え!?太っちゃう!!」
「男はもう少し柔らかそうな体型が好きなんだぞ?」
「…別に、いいもんね」
「今、彼氏いんの?」
悠都、それ、私が一番嫌いな質問なの。
「今まで1度もいたことない…」
「…本気で!?」
「……うん。」
悠都は信じられないというような顔をして、手で自分の口を覆った。