水男(ミズオ)
「でもさ、敵は超能力で
こっちの出すカードが


全部わかっちゃう奴なのに


勝っちゃうなんて
すごいよなあ。


さすが主人公!」


友達が言った言葉を聞いて
高山君はうなずく。


「ほんとだよ。もし本当に
あんな敵がいたら


誰も勝てないよ」


高山君が言った言葉を聞いた友達の
表情が突然固くなった。


友達は息をひそめて
高山君に耳打ちする。


「ホントにいたらどうする?
それもこの街に」


友達の言葉に驚いた顔の
高山君。


でもすぐ頭を振ってこう言った。


「ウソつけ。何でもわかっちゃう奴なんて
いるわけないよ」


小学生たちが他愛のない話をしながら
登校していく。


やがて高山君たちは
校門までやってきた。


その時


校門には
如何ともしがたい光景が広がっていた。







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