水男(ミズオ)
お酒を飲みながら
美里は妄想していた。


このまま俊介と付き合って結婚。
ベイエリアにマンションを買って


一男一女を授かる。


ちっぽけだけど
幸せな暮らし。


そうなればいいなと
美里は思っている。


俊介も赤く頬を染めた
美里を見つめながら妄想していた。


何を妄想していたか?


美里の死。


美里が死体となった姿を
想像して


俊介は興奮が抑えられなくなっていた。


「そろそろ出ようか」


俊介が優しく美里に声をかける。


美里は俊介を見つめて
笑顔でうなづいた。

< 131 / 240 >

この作品をシェア

pagetop