水男(ミズオ)
「今のタクシーに乗ってたの


俊介だよな?」


立ち上った高山は
独り言を言い続けている。


そして隣にも
誰か乗っていたことに


高山は気が付いていた。


長い髪の若い女性。


一体2人はどこへ行くつもりなんだろう?
高山にはわからない。



高山の心の中に
再び俊介に対する


疑いの気持ちが広がっていく。


高山は二人を乗せたタクシーが
走り去った方向を


いつまでも
見つめていた。






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