水男(ミズオ)
「の……飲んだよね?」


苦しい息を吐きながら
小学生はそう言った。


「飲んだ?何をだ?」


太田は小学生の言っている意味が
分からない。


小学生は青白い顔をしながら
ゆっくりとシーソーを指さした。


「あれ。太田さんが見てない間に
毒を入れておいた」


「コーラか!クソ!」


太田はその瞬間
喉に焼けつくような痛みを覚えた。


小学生の首を離し
自分の首をかきむしる太田。


「毒を入れただと!ウソつけ!」


そういった瞬間激しくせき込む
太田。


せき込んだ時に口を押えた手を
見ると


血がべったりと付いていた。


やっと元気が戻ってきた小学生は
よろよろと起き上った。


そして地面に倒れて苦しむ
太田の目の前に


小さな小瓶を置いた小学生。


「これ何だかわかる?」



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