水男(ミズオ)
真理子のくだらない言葉を
聞きたくない俺は


風呂場に真理子を引きずって行った。



バスタブに湯気を立てながら
お湯が入っていくのが見える。


俺は湯の中に
真理子の顔を突っ込んだ。


これでもう喋れないだろう。


大切なカットグラスを
壊した罰を受けて


極悪な罪人である真理子は


バスタブの中で
うつぶせに浮かんでいる。


当然の報い。


俺は激しく運動をして
肩で息をしていた。


汗も止まらない。


でも真理子のおかげで
たくさん汗をかいたのに


風呂に入れないじゃないか。


まったく最後まで
邪魔な奴だ。


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