涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「また、明日ね」
「また、来ます」
あたしと渚くんはペコリと頭を下げて、病室を出た。
ーカラカラカラ…。
「っ………」
扉が閉まった途端、あたしは膝から力が抜けるように崩れ落ちた。
「ほのかちゃんっ……頑張ったね……」
あたしを咄嗟に抱きとめた渚くんと、病室前の廊下で座り込む。
渚くんは、あたしの事を抱き締めて離さなかった。
「忘れな草……あれって…」
「勝手な事してごめんね、ほのかちゃんの気持ちを伝えられる方法はないかって思って…」
申し訳なさそうな顔をする渚くんに、あたしは笑みを浮かべて、首を横に振った。
やっぱり、そういう意味だったんだ…。
渚くんはすごいな、どうしてあたしの気持ちが分かったんだろう。
「ありがとう……ありがとう、渚くん」
「え……?」
あたしは、涙を流しながら、それでも笑っていた。
そんなあたしの顔を見て、渚くんは驚いていた。