涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「だーかーらー!!琢磨あんた、なんでそんなにバカなの!?」
「だってよー!つか、なんだよインフレ、デフレって!!」
琢磨くんは今、梨子から現代社会を習っている。
補習と一言言っても、結局放置で、この時間を使って勉強しなさい、という程度のものだった。
ようは、テストに受かればいいのだ。
「インフレは、お金の価値が下がって、物価が上がること!逆にデフレは、お金の価値が上がり、物価が下がること!あんたはもう何も考えずにそのまま覚えた方がいいわ」
「僕、インフレ、デフレのカタカナが頭の中でグルグル回ってるよ……」
優真くんは、なんというか…目が遠かった。
それから、梨子のスパルタ現代社会の抗議は続き、やっと中間テスト範囲が終わった。
「次は、ほのかちゃんの英語だね」
渚くんの一言に、琢磨くんと優真くんの2人はげんなりとした顔をする。
今回の範囲だけを集中的にやらなきゃ。
たぶん、基礎という基礎も二人は怪しそうだし…。
あたしは、2人の前に座る。
すると、2人はゴクリと息をのんだ。