涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「みんなに…ずっと話せなかった事があるんだ」
あたしは、1歩前に出て、ゆっくりと深呼吸をする。
そんなあたしの手を、渚くんは何も言わずに握ってくれた。
そんなあたしを、みんなが静かに見守ってくれる。
大丈夫、渚くんが言ってくれた言葉を思いだそう。
『俺もほのかちゃんを知りたいって思ったように、みんなもほのかちゃんの心に近づきたいはずだ』
きっと、そう思ってくれている。
そう信じられるくらい、この仲間は友達を大切にする人達ばっかりだ。
「あたしは、PTSDっていう病気です」
みんなが、一瞬息をのんだ。
だけど、みんなは何も言わない。
きっと、このままあたしの話に耳を傾けてくれるんだろう。
だから、そのまま話し続ける事にした。
「死を意識した経験がある人が、その時の状況を思い出して、フラッシュバックする。それで……パニックになる…」
繋いだ渚くんの手に、勇気を貰って、あたしは俯かず、みんなの顔を見つめながら伝えられた。