涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「あれって、確か魚住兄弟だよな?」
「あぁ、あのテンション高い方が魚住 琢磨(うおずみ たくま)で、低い方が優真(ゆうま)だ」
「わっかんねーよ!」
クラスメートの話が聞こえた。
なんというか、とてもキャラの濃い人達だな…。
あたしは、少し苦しい胸を押さえて、「ふうっ」と息をはいた。
「全く、あなた達!騒がしいわよ!」
「り、梨子……」
梨子は双子にズカズカ歩みより、怒った。
梨子、あたしの為に怒ってくれたんだ。
いけない、あたしのせいで、仲悪くなったりしたら…。
あたしは止めようとして立ち上がる。
すると、クラッと目眩がした。