涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「渚がまたバカになってる……」
梨子は苦笑いを浮かべて、あたしと渚くんを見た。
「ほのかちゃんの事に関しては、バカでもいいや」
「な、渚くん……」
渚くんの言葉は、いつもストレートで、少し恥ずかしいけど、内心すごく嬉しかったりする。
「こう見えて、嫉妬深いしな」
「確かに、僕達も何度渚に殺されかけたか…」
琢磨くんと渚くんは顔を見合わせてニヤニヤと笑う。
「もう、その話は良いだろ!委員長、おばけ役ってどんなのやればいいの?」
渚くんは、教卓に立つクラス委員長に声をかける。
「とりあえず、死装束みたいなのを、着たらいいんじゃないか?」
「座敷わらし?」
「砂かけばぁさん?」
「もう、妖怪じゃん!!」
委員長の言葉に、クラスメート達がどんどんアイディアを出していく。
「なんか、アトラクションみたいのはどうかな??」
「あぁ!謎解きしつつ、前に進む的な!」
そして、うちのクラスは幽霊妖怪なんでもありの、謎解きアドベンチャーアトラクション的なお化け屋敷をする事になった。