涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
あたしは、いつの間にか病室の外の廊下に座り込んでいる。
どうやって移動したのかも分からない。
「ほのかちゃん、突然立ち上がって、どこかへ行こうとしてたんだ」
渚くんが、そう説明してくれる。
そうだ、あの時あたし、消えなきゃって思って…。
「ううっ、あたしっ……もう、もう…どうしていいか、わからないよぉ…っ」
「っ……うん、うん…辛かったね」
渚くんは、強く、あたしを抱き締めて、背中をポンポンと規則正しく撫でてくれる。
「消えてって……言ってた……」
「お母さん、あの時は混乱してただけで…」
「違う…きっと、あれが本心だよっ!!」
あたしは、渚くんに抱き締められながら、泣き叫ぶ。