涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「だとしても……今は、誰もあたしを必要としてないっ…」
この世界にはいらない。
誰も、もうあたしを好きだと言ってくれる人は…いない。
家族なんて、こんなに脆い。
「……俺には、ほのかちゃんが必要だよ!!」
「え……?」
渚くんは、あたしの頬に、首筋に触れて、切実にあたしを見つめる。
なんで…なんで、渚くんが泣きそうなの?
「ほのかちゃんは、俺の好きな人で、かけがえのない、大切な人なんだよ?」
「あたしが……大切な…人だなんて…そんなの、もう分からないよっ……」
何を信じれば良いの?
大切、好き、必要……言葉だけでは、実感出来ない。
信じれば、また裏切られて…まるで大事なものほど、この手からこぼれ落ちていくんだよ。
「どうしたら、ほのかちゃんに伝わるのかなっ…」
渚くんは、あたしを、自分の胸に抱き締めた。
そのせいで、渚くんの顔が見えない。
だけど、体が、声が震えていた。