涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
文化祭当日、あたしは座敷わらしをする事になり、渡された着物に袖を通した。
渚くんは、相変わらずあたしを家まで送ってくれてる。
だけど、前のように話や笑顔がつきない帰り道とは違う。
どこか、お互いにどうやって歩み寄ればいいのか、分からなくなっていた。
「ほのか、渚となんかあった?」
更衣室で着替えをしていると、隣で白装束に身を包む梨子が声をかけてきた。
「あ……わかる、かな…」
学校では、いつも通りのあたし達でいるはずだった。
だけど、やっぱりぎこちない空気間はごまかせないみたい。
「あたしが悪いんだ……」
あたしが、歩み寄ろうとしてくれる渚くんを拒絶してしまった。
自分でも分からないけど、ちょっとした事で、あたしは自分以外の誰かを信じられなくなってしまう。
信じたいのに、どうしてって気持ちが、またあたしを責める。
負のループで、それが苦しくて辛い。