涙のむこうで、君と永遠の恋をする。


「ほのか……あんまり、自分を責めないで……」


梨子はあたしを抱き締めてそっと背中をさすってくれる。


責めることしか、自分を保つ方法を知らない。


その時だけは、自分を罰している間だけは、なぜか心が楽になるような気がするんだ。


「渚くんの事も、あたし傷つけてる…。好きなのに、大切にする方法が分からないよ…」


守るって、大切にするって、どうやったらいいの。

大切したいと思うほど、あたしは誰かを傷つけてる。


「渚は、ほのかに何かしてほしくて、傍にいるわけじゃないんじゃないの?」


「え…?」


なら、あたしは何のために渚くんの傍にいるんだろう。

あたし、いっつも渚くんに助けられてばかりで、すがって、泣いてばかり。



「見返りがなくたって傍にいたい…とか、傍にいるだけで安心したり、癒されたり…。渚は、それだけで幸せなんだと思うけど?」


「傍にいるだけで……」


本当に、そうなのかな。

渚くんは……本当に優しすぎる。

だから、あたしが苦しい時、傷ついてる時に、一緒になって泣いてくれた。


でも、それが負担になってしまっているような気がして…怖いんだ。











< 156 / 233 >

この作品をシェア

pagetop