涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
そして、アドベンチャー形式のお化け屋敷がついにスタートした。
教室は、窓に段ボールを張り付け、外から一切光が入らないようにしている為に、真っ暗だ。
小道具も、皆で手分けして作り、うまい感じに墓地が出来上がっている。
お客さんは、和紙で手作りした提灯、中は懐中電灯の明かりだけを頼りに進む事になってる。
おばけ役のあたしは、質問を受けるチェックポイントで待機して、待っている。
「ここに、一人でいるのも怖いな……」
あたしは、わずかな明かりに照らされ、お客さんが来るのを待つ。
結局、渚くんとはぎこちないままだし…。
今まで、どんな風に話してたんだっけ。
「キャーッ!!」
「やだ、耳元で叫ばないでよー!!」
そんな事を考えていると、お客さんが入ってきたのか、女の子達の悲鳴が聞こえてきた。