涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「あっ……」
あたしの行動に、優真くんと琢磨くんは驚いたようにあたしを見つめる。
「ごめんなさいっ……ごめんなさいっ」
あたし、あたしどうして優真くんの事…。
もう、誰も彼もが怖い!!
ここは、人が多すぎて、全てが自分を殺そうとしている人達に思えて、震えが止まらない。
「ほのかちゃん、何があっ……」
「ごめんね、今は抜けさせてっ……」
あたしはそう言って、優真くんの言葉を遮り、その場から逃げ出す。
「優真、渚呼んだ方がいい。ほのかちゃん、ちょっと様子おかしかっただろ!?」
「うん、僕、声かけてくる」
琢磨くんと優真くんが何か話しているのが、背中ごしに聞こえたけど、あたしは止まる事が出来なかった。
人混みを掻き分けて、あの男から逃げるように、人の少ない場所を探す。