涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
ーカツンッ、カツンッ
そして、ついに目の前に、藤枝 孝が立つ。
「お母さんとあたしがこうなったのは…あなたのせい……だったの?」
あたしは力なく、男を見上げる。
すべて、この男が作った状況で、あたし達は思いあっていたのに、絆を壊された。
身も心も、ボロボロにされて、まだ……まだ、あたし達を苦しめるの?
「どうしてよ……どうして、苦しめるのっ…」
ボロボロと涙を流して男を見上げる。
そのあたしの顔を見て、藤枝 孝は嬉しそうに狂喜的な笑みを浮かべた。
「苦しめる?俺はね、お前達を教育してるんだよ。逆らわないように、ちゃんと言うこと聞けるようにね」
「何……言ってるの…。こんな、こんなのが教育?あなたなんか、家族でも何でもないのにっ!!」
あたしは、男をキッと睨み付けた。
こんな男のせいで、大事なモノをたくさん奪われた。
どれだけ、あたし達が苦しめられてるのか、この男は何も分かってない!!