涙のむこうで、君と永遠の恋をする。


「しゃべり方に気をつけろ!!」


ーグイッ!!


「ううっ……」


あたしの胸ぐらを掴み、そのまま持ち上げられる。

首が衣服で絞まり、息が出来なくなる。


「少し離れていた間に、生意気になったな。安心しろ、これからは、お前達を再教育しなおすからな」


「ふうっ、うぅっ………あぁっ…」


藤枝 孝は、あたしを踊り場から、階段の所まで引きずる。

そして、あと半歩でも下がれば、階段の所まできていた。


「何っ……す…る…」

「まずは、お前からだ……ほのかちゃん」


そう言って、掴んでいた胸ぐらから、パッと手が離される。


そして、まるでスローモーションのようにゆっくりと、後ろへと体が傾いた。


藤枝 孝は、落ちていくあたしを見て笑っている。

それから視線を外さないまま、バンッ!!という大きな音と共に、あたしは意識を失った。

















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