涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
……そうだ。
あたしはいつも、鍵の無い檻の中にいた。
なのに、あたしは……今が楽しくて、大好きな人もできて、外へ出たいと思うようになった。
『忘れるなよ、お前なんていつでも殺せる』
そう、この檻の外は、この檻の中より恐ろしいって分かってたのに……。
一瞬の自由と引き換えに、身も心もボロボロになるまで、傷つけられるって、分かってたのにっ…。
自由なんて知らなくていい、心なんて無いほうが、いいに決まってる。
生きる為だけに息をして、生きる為だけに心を殺す。
何も見ず、何も聞かず、こうして生きる為に自分の周りに檻を築いて、閉じ籠ってれば良かったの。
だから、お母さんも心を閉ざして、全てを忘れようとしてたのに……なのにっ…。
どうして、幸せになりたいなんて…思っちゃったの…。