涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「ごめんね…ボーッとしちゃって」
いつの間にか、ホームルームが終わっていて、休み時間になってる。
「それは良いけど、体調悪いんじゃない?朝も、倒れそうになってたし…」
心配してくれる渚くんに、あたしは首を横に振る。
優しくしてくれてありがとう。
だけど、お願い…どうか気遣わないで。
自分の弱さがバレてしまいそうで怖い。
「ううん、本当に大丈夫」
やっと、こうして笑顔を作れるようになった。
おばあちゃんに引き取られた当初は、ボロボロで、表情も作れなかったあたしが、ここまでくるのにどれだけかかったか…。
簡単に、壊されたくない。
当たり触りなく、適度な距離で充分…。
親友の梨子にさえ、作っている部分がある。