涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「ほのかちゃん、ごめんね待たせた?」
渚くんの声に、あたしは振り返る。
すると、走ってきたのか、渚くんの呼吸が少し弾んでいた。
「ううん、待ってる時間も楽しかったから」
「え?」
「渚くんの事、待ってる時間も幸せだなぁって…」
正直な気持ちを伝えると、渚くんは照れているのか、顔が赤くなった。
「ほのかちゃん、俺今すぐほのかちゃんを抱き締めたいんだけど、いいですか?」
「へっ?」
渚くんの真っ直ぐな瞳に、あたしはたじたじになる。
すると、あたしの返事を待たずに、渚くんはあたしに歩み寄る。
「ごめん、待てないや……」
「な、渚くん……」
渚くんは、ギュッとあたしを抱き締める。
そして、頬をあたしにすり寄せた。
「どうしよう、ほのかちゃん……」
「う、うん?」
あたしは、切なそうな渚くんの声に、あたしは首を傾げる。
すると、渚くんはあたしを真っ直ぐに見つめた。