涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「この下の景色を見てた…」
ここから飛び降りたら、楽になれるのかなって思って。
一瞬の痛みで、この世界から消える事が出来るのかなって。
「どうして……」
「それは……秘密かな」
あたしは、作り笑いを浮かべて、窓から離れる。
そして、落ちた薬を拾って片付けた。
「授業に戻らなきゃ」
あたしは、先に教室の入り口に立ち、渚くんを振り返った。
「渚くん…行かないの?」
「あ……ううん、行く!」
渚くんは何か言いたそうだったけど、あたしに駆け寄ってきた。
その後、授業に戻ったけど、渚くんは薬の事や、窓の外を見ていた理由を聞いてきたりはしなかった。