涙のむこうで、君と永遠の恋をする。


放課後、あたし達は校門まで一緒に帰る。


夕日が、5人の影を地面に写し出していた。


ここから、優真くん、琢磨くんは左に、梨子と渚くんは右に帰る。


あたしも本来なら右なのだが、あたしは放課後いつも寄る場所があるから、信号を渡って、真っ直ぐだ。



「なぁなぁ、みんなで遊び行かね?」


琢磨くんの提案に、優真くん、渚くん、梨子が頷く。


「あ、でもほのか……」


でも、あたしがいつも寄る場所があると知っているから、梨子はハッとしたようにあたしを見た。


「や、やっぱりあたし…」

「梨子、大丈夫だよ」


あたしは、あたしの為に断ろうとする梨子を制止する。


いつもそう。

あたしの為に我慢する梨子に、感謝する反面、自分が、重荷になっていると思うと、苦しくなる。


















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