涙のむこうで、君と永遠の恋をする。


お母さんは、あたしのせいでこんなに不幸なのかな。
そうだ、あたしが望んだ子じゃなかったから。


『何でよっ……何でっ、抵抗しないのよ!!』


泣き叫ぶお母さんは、あたしの首を絞める手を緩め、項垂れた。


可哀想な人。
あたしも、お母さんも……もうきっと幸せにはなれない。


後戻り出来ないほどに、傷つけ合いすぎた。


『ゲホッ、ゴホッ……かあさ…ん』


あたしは、そっと泣きながらお母さんの手を握りしめる。



『殺しても……いいよ……』


知ってる、あたしはお母さんも苦しんでるって。


あの男は、お母さんを虐待しているのに、お母さんはお父さんに帰ってきてもらう為に必死だった。


こんな考え方をするあたしは、もうおかしいのかもしれない。


『………ほの…か……』


お母さんは、あたしを見下ろして、涙を流す。
そして、あたしを瞳に映した途端、その瞳から光が消えた。



そう、それはもう生きる事を諦めてしまったような瞳。































< 7 / 233 >

この作品をシェア

pagetop