涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
④傍にいる理由を教えて
次の日、あたしは憂鬱な気持ちで学校へ向かっていた。
「…………」
はぁ、よりにもよって、隣の席が渚くんだなんて…。
もう、右側を見れない。
梨子や、優真くん、琢磨くんにも迷惑をかけてしまうだろうな…。
ータッタッタッタッ
「……?」
俯きながら歩いていると、学校が見えてきたくらいで、後ろから誰かが駆け寄ってくる音に気づいた。
振り返ると、そこには………。
「ほのかちゃん!!」
「!!」
息を切らして、肩で呼吸をする、渚くんがいた。
渚くんは、すぐに呼吸を整えて、真っ直ぐにあたしを見つめた。
「ほのかちゃん、お、おはよう!」
少し緊張した様子の渚くん。
あたしは、驚きで渚くんの前に立ち尽くす。
どうして、ここに?
どうして、あたしに話しかけてきたの?