【改訂版】キスはする。それ以上も。けど、恋人じゃない。
―――――――
幾日か経った。
とは言え、1日、2日、3日と、ようやく週の半分程度に追い付いてきたほどの日数しか経っていない。
だから幾日かなんて表現もおかしいけど、本当にそれくらいは要したような気がした。
時間が早いか遅いかなんて感覚では言えないけど、一つ言える事は……
「ひーめか、今日も来たよー」
「具合どうだ?」
香川くんと奥田さんが顔を見せるのが1日の大半を占める事くらい。
上機嫌な奥田さんはこれで通常運転だと言うんだから多少の驚きが初めはあったけど、もう慣れた。
「これ、頼まれてたやつ」
対する香川くんは、好みから何までよく合うために投合する事も多くて、色々と差し入れてくれる。
「わ、ありがとう。そんなに急がなくても良かったのに」
「別に…。急いだつもりは全くない」