【改訂版】キスはする。それ以上も。けど、恋人じゃない。
そんなものは、遠に捨ててしまった。
もしもまだ残っていたとしたら、今頃耳を塞ぎながら全力で駆け抜けてる頃かもしれない。
もう、従順でいること以外に自分を守る術を知らない私。
だけど体はやっぱり正直で。
しきりに「いやだ」と、叫んでいた。
「帰りたく、ない…」
気付けばそう、口にしていた。
ねえ、純くん。
私、貴方に対する恐れと服従心から、沢山従ってきた。
本当は自分が悪くないことは分かってるのに、必死で押し込めてきたよ。
今の関係を持ちかけられたあの時から、ずっとずっと。
ただの子供のごっこ遊びだとは思わなかったけど、年を重ねるごとにだんだん要求はエスカレートして行ったね。
弄ばれるのにも、今は抵抗さえしないけど、悲しくて仕方なかったの。