【改訂版】キスはする。それ以上も。けど、恋人じゃない。
すると、後ろから肩を叩かれて、朝からハイテンションな声に頭を痛めた。
「おっはよ媛華!今日遅かったねー?珍しーな、どうした?何かあったの?結構心配してたんだよ」
喋る間もなく早口で捲し立てられて深いため息を吐いて見せた。
「美乃里…うるさい。どうせ心配してたのは宿題でしょ?
数学当てられるもんね、今日」
呆れたように言ってのけると、戯けたようにペロリと舌を覗かせた。
「えへへ、正解でーす。さっすが媛華、何でもお見通しだ。
そしてそんな優等生さんにお願いです。ノート見せて?」
「……いい加減、自分でやってきてもいい頃だと思うけど」
「だってぇ、媛華に教えてもらったほうが確実なんだもん」
「よく言う。結局写すだけのくせに。美乃里の為に宿題やってくるわけじゃないんだけど」
「んふふ、ごめんねぇ?」