【改訂版】キスはする。それ以上も。けど、恋人じゃない。



一緒にいることに今でこそ違和感はないけど、あの頃はそうじゃなかった。


いつだったか。どうして仲良くしてくれるのか聞いてみたことがあった。


そうしたら、



「気を遣わなきゃいけないなんて、疲れるだけでしょ。
あたしが媛華と仲良くして敬遠するなら、元々そこまでの仲だったってことじゃない?
媛華のこと何も知らないくせに、理解もしないで離れてくんなら初めから友達じゃなかったんだよ、きっと」


なんて、裏表なく言う美乃里には驚かされた。


そんな簡単に物事を捉えて自分の信じたものに自信を持てる人はなかなかいない。


凄いと思ったし、尊敬もした。



それからだ。私が美乃里といても周りを気にせず仲良くできるようになったのは。




「はいこれ」


「ありがと〜っ恩に着ます!」


本当に現金…。


< 45 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop