【改訂版】キスはする。それ以上も。けど、恋人じゃない。


2人を交互に見比べていると、奇怪なものに出会った気になってしまうけど。


しげしげと眺める私に対して、怪訝な顔を隠しもしない香川くんと、そんな彼を見てどこか楽しげな三村くん。


この組み合わせが妙に合ってるよう感じるから、ますます不思議だ。



「ちょうど良かった。今からお前の教室行こうとしてたとこだった」


「教室…って、私のクラス分かるの?」


「……こいつが、知ってるって言うから」



不審感が不機嫌へと変わったのか、むくれ面で指差した先を追うと、尚もへらへらと笑う彼。


……信用できる要素がない、って言ったらやっぱり失礼…?


思わず訝ってしまったのは仕方ないと許してもらおうか。



とりあえず、私の教室を知ってるのが本当か嘘かはどうでもいい。


そういうのはもう慣れないとやっていけない事は私自身、長年の体質でよく理解できてる。


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