【改訂版】キスはする。それ以上も。けど、恋人じゃない。
「じゃあ、なんだろう。
ただ都合の良いだけの人形?飽きたら簡単に使い捨てられる道具?ガラクタに過ぎない玩具?
――ねえ、どれ?」
正解が分からないから聞いてるのに。
大事なところで純くんは口を開いてはくれない。
「ねえ、答えて」
返ってこない。
明らかな戸惑いが窺える。
「お願いだから、ねえ…」
やっぱり返ってこない。
それでも私は、求めて求めて止められない。
「…っ、答えて。ねえ、答えてよ…!」
冷静だと思えた心は途端に熱くなって、カッと頭に血がのぼる。
感情が溢れてくる。
どうしてか分からないけど、必死だった。
頭の中がぐちゃぐちゃで。
どうすればいいのかって、考えても答えに辿り着けなくて。
おかしくなりそうで。