本当はずっと、好きだった。





-----そしてあっという間に次の日。






私はお兄ちゃんのお店の前で
ソワソワしながら立っていた。




…もちろん、浴衣で。







(花火大会だから
やっぱり着たかったんだよね。)






なんて

要と一緒に見るのに
浴衣なんて着ていいのかな、とは考えたけど

どうしても着たくて、結局これ。






…春樹くん、1日くらい許して…。








「……よぉ。」

「!」








そんなことを思いながら
彼を待っていれば


そこに
ついに要が到着した。






(…わぁ……!)






何だかんだ
お店の服と制服以外に

要の姿を見たことがなかったため

私服を初めて見て、驚いた。







「…んじゃ、行こうぜ。」







そう言って
要が優しく笑って私の前を歩き始めた。







< 17 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop