本当はずっと、好きだった。
傷つかないで欲しいだけ。
--------パチッ
「………夢か…。」
私は自分のベッドで目を覚まして
静かに体を起こした。
(……苦しい…。)
また、この夢を見る。
夢に出てくるのだ、あの夜の出来事が。
…もうあれから2週間が経って、
私はあれ以来…要と口を聞いていない。
私は変に喉が渇いて
部屋を出て、冷蔵庫のある1階に向かった。
(……要…。)
要と関わりを持たなくなってから
毎日がやけに長く感じた。
春樹くんとも、相変わらず。
教室移動で廊下を歩くと
たまに春樹くんが女子と歩いているのを見かける。
この前は2人でお弁当を食べているのも見かけた。
…でも私は、決して目を合わせないし
声もかけない。
何故かもう
声をかける気力すら出ないのだ。
(……寝よう…。)
明日も学校だし、と
私は飲み物を冷蔵庫に戻して
2階にある自分の部屋へと戻った。