本当はずっと、好きだった。
『……か、なめ……?』
『……別に返事とか、いらねぇよ。』
『え…。』
『…聞かなくても、分かってる。』
そう言って
要はまた 切なそうな苦しい顔で
私に優しく笑う。
『…お前が好きなのは、あいつだろ?』
お前の気持ちくらい
聞かなくてもわかってるよ。
そう言って
要は一瞬視線を下に向けてから
また 目の前で打ち上がる花火を視線を向けた。
その時私は
何も言えなかった。